お笑い芸人のレイザーラモンHGさんは、2009年7月に東京・後楽園ホールで行われた「ハッスルツアー2009」の試合中、場外にいる対戦相手にリング上からダイブ攻撃仕掛けた際に誤爆。
左足かかとを粉砕骨折するという大怪我を負ってしまいました。
「折れたときは会場中に響き渡るような音がしましたね。結局12ヶ所も粉砕骨折していたようです。すぐ病院に連れて行かれたんですけど、今問題になっている“たらい回し”にあいまして(笑)。4件ほどまわってやっと受け入れてくれたんですけど、医療現場の実態を垣間見ることが出来ましたね」と当時の様子を振り返ります。
結局、レスラー仲間の紹介で7日後に、別の病院で骨折箇所をボルト12本で固定する手術を受けて2ヵ月入院。
だが、かかと部分の皮膚が壊死しており、翌年1月に左ふくらはぎの皮膚をかかとに移植する2度の手術を行い、 復帰までに約8ヶ月を要しました。
入院中は車いすでの生活を余儀なくされ、もちろん芸能活動は自粛。
決まっていた出演舞台やお笑いイベントなどはすべて白紙となりました。
さらに、エースとして活躍していたプロレス団体『ハッスル』の活動休止も重なるなど、“不幸の連鎖”がHGさんを襲います。
体重は10キロも痩せ、収入も激減、精神的にも荒んでいたときに、支えになったのは妻で元グラドルの住谷杏奈さんと長男の存在でした。
「仕事がほぼゼロでしたから、給料は一番低い時で月給7000円にまで落ちて……。嫁がタレントとして活動したり、子供服のデザインで多い時は月に100万円も稼いでくれたんです。完全にヒモ状態ですね(笑)。一生頭が上がりませんよ」と感慨深げにHGさんは語ります。
その後も怪我の影響は長期間にわたり、特にコロナ禍において症状が悪化し、最悪の場合、足の切断も検討されるほど深刻な状態となりました。
しかし、適切な薬物療法と治療により、症状は徐々に改善しました。
一時期は“ハードゲイキャラ”で腰を振りながらさまざまなテレビ番組に引っ張りだこだったHGさん。
ですが、一時は学生時代から大好きだったプロレスに没頭し、徐々にテレビ出演も減っていた矢先に試合中の大怪我。
ここで、もう一度自身の方向性を考える時期となりました。
「とりあえず、プロレスの楽しさと怖さを存分に体感できたので、プロレスは引退します。これからは“芸一本”でやっていきます!」とHGさんは力強く宣言しました。
2023年夏には、家族でハワイを訪れた際、妻の住谷杏奈さんが防水カバーを探し出し、HGさんはプールに入ることができるまでに回復しました。
住谷さんは「2023年夏休み、いい思い出になりました」と喜びを綴っています。
この経験は、長期的なリハビリと家族の支えが、困難な状況を乗り越える力となることを示しています。
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